当教室では、【料】を子どもの料理【理】を基本の考え方となる親子の食育と分けています。
料理:「料」とは「米」と「斗」作物に手を加えおしはかること。
「理」とは「ことわり」物事の筋道。きちんと筋道をたておさめること。
語源:調理「ととのえる、治療・養生する」が中国本来の意味という説があり、料理「物事をうまく処置する」から、現在の食材に手を加えるという日本語へと変遷したようです。
【子どもの料理:およそ4歳から:料】
幼児教育のベースとなる五領域をもとに、料理を通した子どもの感性をのばし、生きる力を身につけます。
・心身の健康に関する領域「健康」
>>旬の食材を食べることを覚え、自分に必要な量を選び、自分の責任で食べるように促します。
・人とのかかわりに関する領域「人間関係」
>>グループで料理を作り、助け合って良いものを作り上げることで、みんなで目標を達成することを実行していきます。
・身近な環境とのかかわりに関する領域「環境」
>>食材に興味をもち、行事や自然との関わりが身についていきます。
・言葉の獲得に関する領域「言葉」
>>五味・五感を言葉で表現し伝えたり、友達と作業するときの言葉づかいを学びます。
「いただきます」「ありがとうございました」など、あいさつを毎回することで、心地よさを感じていきます。
「美味しい」を言葉で表現できるように、みんなで食べることを大事にしています。
・感性と表現に関する領域「表現」
>>どうしたら美味しく作れるのかを考え、味はもちろん、料理人の美味しそうな盛り付けを見て、真似することから自分の表現の幅を広げていきます。
子ども向けに、美味しくできるお約束「お・さ・か・な」を使用しています。
・お・・・おはなしをきく
・さ・・・さわってみる
・か・・・かたづけをする
・な・・・なかよくつくる
包丁の怪我や調理時の火傷など、きちんと「危ない」ということを理解し、自分が危険にさらされたときに何ををしたら良いのか行動できるよう、調理における基本的な対処法を教えています。
行き過ぎた安全基準、衛生概念により、好奇心の芽吹きを妨げないことが子どもの食育には大事です。
【親子の食育・2歳から:理】
赤ちゃんの時に、 特定の人に愛情をそそがれた子はおよそ2歳ごろから、外界に探究行動に出始めます。
「不登校・ひきこもり」などは小さい時に愛着の形成が不十分であったという解釈もあり、幼少期に親や身近な人と触れ合うことは将来の人格形成にとても関連しています。
子どもの体作りに良いと思われる食べ物をきちんと選んであげると、将来大人になった時に、心身共にはっきりとした差が出てきます。
家庭でご飯を食べる子は、落ち着きがあり、誰か・何かをもとめフラフラと彷徨うようにはなりません。
日常と非日常(ハレとケ)の土台をつくり、「承認欲求」をみたして行ける成長へとつなげます。
食の情報が氾濫している時代だからこそ、シンプルな食生活を送ることの大切さをきちんと教えてあげられる親育ちを心がけましょう。